「シャンティイでキーストンブルースをうたえば」凱旋門賞2017観戦記その3

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(「良い絵っていうのは、その絵の前でたくさんお話ができるんだよ。」って、僕は昔一人の若者だったころ習った記憶があります。凱旋門賞はエネイブルが勝ちました。)
さて、日曜日凱旋門賞当日、旅行会社の凱旋門賞オプショナルツアーの集合場所に当日8時30分にいったところ、バス3台であり、9時10分くらいに出発、なんでもこの日はパリ市内がノーカーディであり、10時までに市内を出なければならないとのこと。

シャンティイは、曇り、低い雲が垂れ込めている感じで、時々雨も降ったけれど、場内に行ってみると、最前列は日本人の写真を撮りたい人により早くも場所取り、どうしても外国でも場所取りして、プロの近くのポジションで、プロ並みの機材で撮って、それで。。綺麗なだけのすぐに読み捨てられるだけのプロが撮るような写真を撮って、物凄く日本でもそうだけれど偉そうな顔してる。

スタンドではシートを敷いて座っている人は日本人。その周りのフランス人があまりの多勢に負けて座る人がいたけれど、あとはみんなスタンドは立つもので。異質なことをやっといて普通に外国いても感じるのは、日本人のどこでも閉鎖空間をつくるのは、そうしないと自分の居場所をさがせないからだろうか。

プリパレードリングの厩舎には、フランス以外の馬たちが朝からレースの準備をしていて。日本からのサトノダイヤモンドの前には報道陣、ファンが多数群れていて。これが不思議なことにみんなやることが一緒。日本馬をみて、あとは振り返ることがない。カメラマンも一緒、日本の馬撮ってそれで終わり、馬の写真を仕事としていて、海外の馬を眺める余裕、チャンスが多くあるのに、一切そちらを向こうとしない、まず撮影の基本はレースを想像すること、それでどこがいいか決める、それが観客の多い日だと一般のカメラは身動きできなくなる。スタンドにいるからできなくて、プレスの許可を得ている人はできる、でもそれをやろうと一切していない。ただ日本と同じように言われた仕事、綺麗なだけの写真を撮るだけ。
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(世界的な厩舎のオブライエン厩舎だけれど、凱旋門賞の前のG1レース前の様子、前髪を整えるのが調教師、その前で2番手が馬具を直してる。後ろに見えるのもみんな他の馬の厩務員だけれど、みんな手を止めて見に出てくる。馬も一家の期待を背負ってるのを感じてる。)
日本馬厩舎の横はアイルランドからの強豪オブライエン厩舎、一流馬がオリオン座の一等星たちのごとく、並んでいて、僕はそれにときめいていた、名前を呼んでは朝から喜んでいた、だけど日本人はプロもタレントも客も全く興味なし、まるで家族のように接するオブライエン厩舎のスタッフ、決して一番下の地位が動物でなく、見ていると馬は子供以上親未満の存在であると感じる。
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(勝ったエネイブルと厩舎のところで、記念の写メの撮影会、馬もわかってるのか、結構暴れず大人しかった。日本ではこれはできません。約1分、こんなことやってました。)
日本みたいに馬でもペットでも、うちの子といって絶対に一番下の地位しか与えようとしないのとは大きく違う。日本では、ペットも含め動物は家族経営の従業員、親しいし大事だけれど、身分はいつも一番下。そこが違うところ。

レースはプリパレードリングからパドック、騎手が騎乗して、レースへを繰り返す。とにかく馬を追いかけてみよう。昔からしている方法で、ときめいていたころ競馬場に通い始めたころと同じ方法でやってみよう。そのうち撮影場所は自分らしいところが見つかるだろう。ケチで細かくて厚かましくて、それでいて自分が一番と思っている田舎者にふさわしい場所が。

頼んでおいた指定席は、スタンドの一番上にあって、前に少し余裕があった。それより後ろはレストラン席で、立ちあがったところがちょうどテーブルの下の高さになり、余裕分前に出ても迷惑はかからなかった。

ただし、普通の日は、いわば自由席でだれでも座れるベンチにナンバーを貼って臨時で指定席にしているから、手すりもなく狭いことは狭かったが、右横にきたのが子供を抱えた家族組2組で、子供が自由にレースになるとはしゃぎまくるから、右から左に流れるレースでは立って観戦する方が効率的なのはこの時点で誰もが納得ができたし、眺めは良いし、雨は避けられるし、高いところだからずっとカメラでレースが追いかけていられるし、レースはここと決めて、約500m先のプリパレードリングとを往復することにした、プロはゴール前にいたけれどプリパレードリングにはやってこなかったし、相変わらず日本人は場所取りか、日本馬か、日本馬に群がるタレントにときめいてるか、どれかだった中を行っては帰りを繰り返した。ただ凱旋門賞後にある伝統的なレースのオペラ賞の時はもう雨の暗い日の17時過ぎで、スタンドは木製だったし、なにしろ暗くなっても照明がほとんど目立たない程度だったから暗かったので濡れた靴で見えにくい木製のスタンドを上がり降りするのは少しだけれどリスクがあったし、バスの時間が17時30分なので、レース後すぐに歩き始めなければならず、人が少なくなっている最前列に行ってみることになったけれど。

レースは本命馬のイギリスからのエネイブルが完勝、ただ最後の100くらいは速く仕掛けた分馬が止まりかけていて、それを名手のデットーリ騎手が励まして、もたせて、ゴールさせてになったので、競馬の魅力というかスポーツの魅力の一体となった時の化学反応的なベクトルの強さが全てを感動させて。。

バスの中、写真をプビューしてみる、僕は一度でこの写真が好きになった。そしてある言葉を思い出した。

「良い絵っていうのは、その前でたくさんお話ができるんだよ」って諸口さんがいつかラジオで言っていた言葉、彼はラジオのカリスマパーソナリティーであるばかりでなく、美大出身で、画家としても評価された人だった。僕は自分の写真とお話を長くしながら僕はその言葉を思い出していた。

ひょっとすると僕はこの言葉によって、行動して、生きて、考えて、夢見て、綺麗だけれど読み捨てられる写真が嫌いになったのかもしれない。それで良かったんだわ。ありがとう。そうなんだわ。諸口さんが言ってたから、その言葉が信じられた。パリに来たら、絵の前で立ち止まって、時代がどうとか技法がどうとか言う前にたくさん絵の前でしゃべりはしないけれどお話ししている人がいた。国は違い、肌の色も目の色も違うけれど、みんなお話ししていた。そうこの言葉を僕ははじめっから諸口さんにもらっていたんだわ。だから。。ありがとう。

帰りの飛行機はスムースだった。パリで、爆買いした品物を飛行機の中で出して、外箱をトイレに捨てた奴がいて、セキュリティが乗り込んできて、怒って降りていったくらいがハプニングだったけれど、おかげで怒っているフランス人、苛ついているフランス人は知ってるけれど、初めて見ることができた、ただそれだけ。

※その他としてレース、凱旋門賞ウィークエンドのレースの模様は、ブログ「TURF☆DUST」に掲載しています。どうぞご覧ください。キーストンブルースは、諸口あきらさんの曲です。タイトルに使わせていただきました。僕はサラブレッドをうたった中では断トツの一番の名曲だと思います。

追伸 この写真を諸口あきらさんに捧げます。兄い本当にありがとうございました。良い旅でした。

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